切ない柚子
今は立春の初候
東風解凍(はるかぜこおりをとく)
南風じゃなく東風?と思いますが、これは旧暦が中国からやってきた名残だそう
陰陽五行の思想では春は東を司るので東風と呼ぶそうです
凍った川や池の水が解けてきたら「あぁ春だな」と実感がわきますね
コヤギ地方は川や池などにはめったに氷は張りません
その代わりにコヤギは、この季節の柚子の木を見ると「春が来るんだな」と思うんです
うちの前の農家の柚子の木
まだまだ実がたくさんついたまま
でもよく見ると柚子はしわしわ…もう柚子の時期も終わりです
「冬が終わって春が来るんだな」
この木の柚子は毎年農家の庭先で販売されて、コヤギもとても楽しみにしています
夏は若い青柚子、冬は黄色くなった柚子
青柚子では柚子胡椒を作ります
冬の黄色い柚子は色々な料理に使います
この辺の農家はのんびりゆったり
柚子もまだたくさん残っているのに、放っぽりっぱなし。このまま枯れ落ちてしまうのでしょう
もったいないのと、食べてもらえず落ちてゆくゆずが少し可愛そうで切ないのです
「柚子もなくなるし、もう春なんだもんね」
毎年この光景をみるとそう思います
少しの間寂しいけど夏にはまた若い実がいっぱいなるでしょう
また今年もお世話になりますのでよろしくね