半夏生
夏至の末候
半夏生(はんげしょうず)
本日は雑節の「半夏生」
雑節の過去記事はこちら
農作業を行う上で重要な意味を持つ雑節
「半夏生」は田植えを終える目安とされてきました。
天候不順などで田植えが遅れたとしても、半夏生以降は田植えを行わないようにしていたそうです。
なぜなら、半夏生を過ぎて植えられた稲は秋までに十分実らず、平年の半分ほどの収穫になってしまう「半夏半作」といわれていたからです
こりゃなんとしても田植えを終えるしかない!
半夏生といえば「タコ」
タコ足のように稲がしっかり地面に根付くようにとも、滋養あるタコを食べて農作業の疲れを取ったともいわれています
スーパーでは「半夏生にはタコを食べよう!」キャンペーン
いつもよりタコ売り場が広がっていましたよ
早速コヤギも購入
「たこの緑酢」
大好きな土井義晴先生のレシピ
にんにくときゅうりをすりおろしたさわやかな酢の物
本当におすすめ!ぜひ作って見てください
緑色が鮮やかななうちにいただきます
田植えはしていませんが…
やはり今の時期は疲れやすく体調も崩れがち
タウリンの多いタコを食べるというのも理にかなっているんですね
昔の人達の知恵はすごいです
ありがとうございます
夏越ごはん
七十二候は菖蒲華(あやめはなさく)
どんより梅雨空
本日は夏越の祓(なごしのはらえ)
過去記事はこちら
「夏越ごはん」が注目されているようです
雑穀のご飯に夏野菜のかき揚げを乗せたもの
ここ最近盛上がってきたみたい
気になって「夏越の祓」にちなんだ食べ物を調べてみました
京都では「水無月」というお菓子が昔から食べられているそう
3角形のういろうの上に邪気を払う小豆
この形は氷をイメージしています
厄除けと暑気払いというところでしょうか…
その昔、冬の間に沼や池で出来た氷を氷室と呼ばれる貯蔵庫に保存し、旧暦6月1日に朝廷や幕府に貢いでいました
冷凍庫なんてなかった時代
氷は庶民には高嶺の花
氷に見立てたお菓子や料理を食べて冷たい氷の風情を楽しんだのだそう
日本人の感性の豊かさに感動します
コヤギも今日にぴったりなものを作ってみましたよ
「氷室豆腐」
愛読している「おかずのクッキングNo.210」より
お豆腐を切り出した氷片に見立てています
とろろと出し汁を冷たく冷やして
結構作るのに手間がかかり大変でした
でも普段とは違う特別な時間です
お豆腐がすっーと喉に流れていく爽快感
半年分の厄落としが出来た気がします
やっぱり食べ物って大切
素直に感謝の気持ちが溢れてきます
明日からの半年、無事に過ごせますように…
らっきょう
七十二候は菖蒲華(あやめはなさく)
鳥取県から「らっきょう」が届きました
北条砂丘らっきょう
昨年食べておいしかったのでまたお取り寄せ
砂付きで新鮮な朝採れらっきょう
パリパリ、しゃきしゃきなんです
洗って一個一個薄皮をむきます
これが結構大変、首と腰が痛い
らっきょうはおいしいけど、この薄皮がめんどうなのよ、ブツクサ…
疲れた…孤独な作業だわ
1時間後
ジャジャーン!
真っ白で玉のようならっきょうになりました
キレイ…うっとり
半分を塩漬けに、半分を醤油漬けに
甘酢にもしたいし
もう1回注文しょうかな
もうさっきまでの苦労は忘れています
いやいや、苦労があったからこんなにうれしいんですね
一年で今しかないからこんなに楽しみなんですね
深いな、らっきょう
夏越の祓(なごしのはらえ)
あっというまに季節は進んでいます
七十二候は菖蒲華(あやめはなさく)
梅雨らしい蒸し暑さ
こんなポスターを発見
近くの神社で行われる「夏越大祓式」の案内
夏越の祓(なごしのはらえ)とは
一年の折り返しである6月晦日に半年分の穢れを祓い、次の半年分の健康と厄除け祈願をする行事
これと対で年末大晦日に行われるものを「年越の祓」という
えー!行ってみたいな
けどその日はコヤギ仕事でした
どんな事をするんだろう
調べてみました
「茅の輪くぐり」
半年の穢れを祓い病気や禍から免れるようにと茅で作った輪をくぐります
「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命延(の)ぶというなり」と唱えながら茅の輪を3回くぐり抜ける作法
医学の発達した現代から想像も出来ないくらい、ちょっとした病気でも死ぬ人が多かった昔
半年を無事に過ごせるのは普通ではなく、むしろ幸運なことだったのかも…
コヤギなんて半年なんてあっというま
病気や死なんて考えることもなく
生きてる感謝どころか「毎日忙しくて…」なんて不満ブツクサ
今年の6月30日は半年を振り返ってみよう
無事に過ごせたことに感謝
そしてまた半年頑張れるように祈ってみよう
夏枯草
昨日は一年で昼間が一番長い日
夜7時でも明るくて得した気分
明るいうちに飲むビールはこの時期ならでは
大好きな季節
七十二候は乃東枯(なつかれくさかるる)
乃東とは夏枯草(かこそう)のこと
そしてちょうど今頃枯れていくことから
「夏枯草」と呼ばれるように
普通は~が咲いたら春とか思うのに…
~が枯れたら夏が来るというのもめずらしい
まさに夏が到来!
明るく楽しい季節が来るうれしさ
でも少し寂しい気持ちも…
明日から陽が少しずつ短くなっていくのね
これから夏なのに、なってしまうと悲しい
まだなってもいないのに考えすぎ
ですよねー⁉
立葵
芒種の末候
梅子黄(うめのみきばむ)
もう梅も黄色くなっているんですね
梅干しも作らなきゃ
らっきょうも漬けなきゃ
保存食作りが忙しくなるこの時期
楽しみなんだけどとっても心が焦る
季節は待ってくれないから…
梅雨の中、空に向かって伸びる夏らしい鮮やかな花
3メートルはあり存在感あります
よく畑の脇に咲いてるけど何の花?
「立葵」という花でした
葵?水戸黄門の葵の紋所の?
そう言えば葵ってどんな花?葉っぱ?
立葵の花はピンクで大きくて華やか
でも葵の御紋は花じゃないよね
葉っぱ…うーん、似ているような
いや、なんか違います
調べてみました
徳川の三つ葉葵は「双葉葵」という植物がモチーフなんですって
これが双葉葵
なるほど!ハートの形、これですね
結果は立葵と双葉葵は違う植物でした
友達に葵ちゃんがいますが、どちらの葵をイメージしてるのか?
コヤギ、葵がどんな花なのかも知らなかった
畑の花も水戸黄門も友達も、割と身近だったのに…
こういうことって時々あります
今さらですが分かって良かった
今日はうれしい気持ちでハッピー
夏椿
七十二候は梅子黄(うめのみきばむ)
椿にそっくりの花発見
真っ白で美しい花です
調べると見たままで「夏椿」という花
咲いたら1日でそのままポトリと落ちます
「沙羅の花(しゃら)」とも呼ばれています
これは日本人が長い間インドの沙羅樹と間違えていて、この名前が定着したようです
俳句では、「夏椿」は夏の季語。夏椿の別称として、沙羅の花、沙羅双樹があり同じように使われています。
沙羅双樹(さらそうじゅ)
どこかで聞いた覚えが?
あ!教科書で習ったあれです
祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響きあり、沙羅双樹(シャラソウジュ)の花の色、盛者必衰のことわりを表す
平家物語の冒頭、試験で暗記しましたよね
このはかない白い花から、平家の栄華と衰退に思いを馳せていたのでしょうか
夏椿の木の下には落ちた花がたくさん
すべてのものは移り変わる
盛んなものもいつかは衰退する
分かってはいるけど、悲しんでしまう自分がいます